【株式会社野村総合研究所】 金融クラウドが求める処理能力と容量を最新のオラクル・エンジニアド・システムが実現


金融クラウドが求める処理能力と容量を最新のオラクル・エンジニアド・システムが実現

株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は、自前のプライベートクラウド「NRI金融クラウド」を通じてさまざまなITサービスを金融機関に提供している。その1つである投資信託窓口販売業務向けサービス「BESTWAY」のシステム基盤更改にあたってOracle Exadata Database Machineを選択。同社は10年先の取引件数増加にも耐えられるように処理能力を従来比で最大135.6倍に高めるとともに、8倍のデータ容量も確保した。

株式会社野村総合研究所
執行役員
クラウドサービス本部
本部長
竹本 具城

自前のプライベートクラウドから金融品質のITサービスを提供中

 NRIは、日本を代表するシンクタンク、コンサルティングファーム、ITソリューションプロバイダーとして知られる。同社のビジネスの核となっているのは、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスの4事業。売上高では金融ITソリューションがもっとも大きく、金融ITサービス企業についてのグローバルランキングであるFinTech Ranking/FinTech Forward Rankingのトップ10にも頻繁に登場する。

 「金融ITソリューションを提供するために、当社は自前のプライベートクラウドを構築・運用しています」と語るのは、同社でクラウドサービス本部長を務める執行役員の竹本具城氏。NRI金融クラウドと名付けられたサービス基盤は東日本と西日本にある3つのデータセンターで運営されており(2016年4月には4つ目がサービスイン予定)、THE STAR(証券総合バックオフィス)、I-STAR(ホールセール証券)、T-STAR(資産運用)、BESTWAY(投資信託窓口販売)、e-JIBAI(自賠責保険・共済)などのビジネスプラットフォームが稼動している。

 金融機関にSaaS(Software as a Service)を提供するためのサービス基盤として、NRI金融クラウドでは「金融品質」の維持が構築・運用における最重要課題となっている。その具体的な目標となるのが、「災害対策」「インシデントに迅速対応できる運用体制」「内部統制とセキュリティ対策」「処理能力増強へのアジリティ(俊敏性)」など。ビジネス面ではコスト競争力も重要だったという。

10年先を見てシステム基盤を増強 エンジニアド・システムで処理能力と容量を確保

 2013年4月、これらのビジネスプラットフォームの1つ、BESTWAYのシステム基盤をリプレースするためのプロジェクトが始まった。BESTWAYは、銀行の投資信託窓口販売業務で約80%(残高ベース)のシェアを有するNRI金融クラウドのヒット商品。その基盤の更改に踏み切った理由を竹本氏は次のように説明する。

 「2009年にSaaS化して以来ずっと動作は安定していたのですが、10年先のことを考えると、取引件数の増加に耐えられる強靭なものにしておく必要がありました」

 更改にあたってNRIが要件として設定したのは、「コスト半減」「金融品質の維持」「処理性能向上とデータ容量確保」の3項目。具体的な要求事項を提案依頼書(RFP)にまとめて複数のITベンダーに提示し、実機を使った検証(PoC)で性能などを確かめたうえで、NRIはBESTWAYの次期基盤に日本オラクルの提案を採用することに決めた。

 処理性能とデータ容量については、同社の要件を満足できるサーバー/ストレージとしてOracle Exadata Database Machineを選択。「金融品質については、障害自動切り分け機能(ASR)とアプライアンス製品ならではの総合的サポートのほか、米国のオラクル・コーポレーションとの直接ルートとなる専任技術支援体制を整えていただくことで担保できると評価しました」と竹本氏は語る。

 コスト削減は、高性能のOracle Exadata Database Machineに既存サーバーを統合することによって達成できた。「従来のサーバー20台を、4台のクォーターラック構成のOracle Exadata Database Machineに集約することができました。処理能力とデータ容量は十分な余力があります」と竹本氏。集約統合した結果、ファシリティ(設備)と電力に要するランニングコストも大幅に削減できたという。

 さらに処理性能もめざましく向上した。BESTWAYの検索アプリケーションもOracle Exadata Database Machineに乗せ替え、チューニングした結果、最大135.6倍の速度を記録した。日次バッチ処理で約2時間、繁忙期の月次バッチ処理で約18時間の時間短縮を実現できたという。

 またオンライン処理では、大量の検索要求が発生する操作をしてもタイムアウトが起きることはなくなった。「以前は1日にタイムアウトが20回も発生していたこともありましたが、今はユーザーからの問い合わせに対応するための運用工数がゼロになっています」と竹本氏は顔をほころばせる。

 データ容量についても、新しいシステム基盤の容量は従来の8倍へアップ。将来予想される取引件数増加にも十分に耐えられる。

最新のオラクル製品をフル活用してNRI金融クラウドを進化させていく

 BESTWAYのための新しいシステム基盤が本稼動したのは2014年7月。移行は、このサービスを契約している銀行(109行・社)ごとに順次進められていった。

 期待どおりの成果を確認したNRIは、Oracle Exadata Database Machineの能力をNRI金融クラウドでさらに引き出すための計画策定にもすでに着手。おもなテーマとしては、「オールフラッシュ化によるさらなる性能向上」「Oracle Database 12cを利用したマルチテナント化」「Oracle VMを活用した統制強化」「Oracle Database VaultとAdvanced Securityでのセキュリティ対策強化」の4つが挙がっている。

 「NRI金融クラウドを、お客さまのビジネスに役立つ業界標準のビジネスプラットフォームへと進化させ続けていきます」と竹本氏は語る。さらなる処理能力と容量を求める金融ITのニーズに応えて、オラクルはこれからも高水準の製品とサービスを提供していく。

P R O F I L E

株式会社野村総合研究所
業  種:情報処理サービス業
従業員数:5,972人(NRIグループ:9,012人)(2015年3月31日現在)
資本金:186億円
売 上 高:4,059億円(連結、2015年3月期)
おもな事業内容:主要4事業は、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービス。金融ITサービス企業として、グローバルトップ10にいくどもランキングされている。

(本事例の内容は2015年4月のものです)

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