【ソニー株式会社】放送機器用のアーカイブ管理の利便性を向上 製品の市場競争力と顧客からの信頼性を強化

【事例】


放送機器用のアーカイブ管理の利便性を向上 製品の市場競争力と顧客からの信頼性を強化

ソニー株式会社(以下、ソニー)は、放送業務用機器XDCAMで培った光ディスクの技術と信頼性を継承した新しいデータストレージ「オプティカルディスク・アーカイブ」の開発において、大量のデータのなかから必要なデータを検索し、素早く正確に抽出する仕組みにRDBMSの活用を決定した。同社は、最大802.5テラバイトという映像を中心とした素材のメタデータやディスク情報を管理するデータベースとしてオラクルのMySQLを採用した。

ソニー株式会社
イメージング・プロダクツ&ソリューションセクター
プロフェッショナル・ソリューション事業本部
システム・ソリューション事業部
ワークフロー開発部 担当部長
神田 健

ソニー株式会社
プロフェッショナル・ソリューション事業本部
システム・ソリューション事業部
ソリューションシステム設計部 1課
シニアソフトウェアエンジニア
辨崎 宗義

放送局のニーズに対応した 必要な映像データの迅速な検索

 ソニーは、1946年に創業、日本で初めてテープレコーダー、トランジスタラジオを開発、海外も含めて多くの製品を販売してきた。その後、エレクトロニクス事業だけでなく、映画、ゲームといったエンターテインメント分野にも進出し、ハード/ソフト両面からの事業展開を進め大きな飛躍を遂げている。また放送機器関連製品も、多くの専門家から高く評価されている。その1つ、オプティカルディスク・アーカイブシステムは、12枚の光ディスクをカートリッジに内蔵し、1つの大容量ストレージとしてファイルベースでデータを管理することができる新しいコンセプトのデータストレージである。

 2012年10月より光ディスクを活用した新しいコンセプトのデータストレージ製品に搭載するアーカイブシステムの検討を開始し、12月より検証をスタート。2013年2月にMySQLの採用を決定。その後、約半年の期間をかけて、アーカイブシステムの開発をおこない、2014年2月より「オプティカルディスク・アーカイブシステム」の量産体制を確立している。

MySQLの採用で映像管理の利便性が大幅に向上 ソニーブランドの市場競争力や信頼性も高まる

 ソニー株式会社 プロフェッショナル・ソリューション事業本部 システム・ソリューション事業部 ソリューションシステム設計部 1課 シニアソフトウェアエンジニア 辨崎 宗義氏は「当社オプティカルディスク・アーカイブシステムの組み込みデータベースとしてMySQLを搭載したことで、オラクル製品を使っているのであれば安心と納得してもらえます。またオープンソースであるMySQLは、常に最新の情報や技術、ノウハウなどが世界中のコミュニティで公開されており情報収集が容易なため、ユーザーの問い合わせにも迅速に対応が可能です」と語る。

 オプティカルディスク・アーカイブの開発においていくつかの課題があった。アーカイブシステムに保管された大量の映像データのなかから必要な映像データを迅速に検索するコンテンツ管理用ソフトウェアを提供し、放送局などのニーズに対応すること。また、プロキシと呼ばれる低解像度の映像データを見たり、キーワードなどで迅速に映像データを検索したりすることができる組み込みデータベースを利用して、利便性をユーザーに提供すること。さらに不具合が発生したり、操作などに関する問合せがあった場合のユーザーへの適切な対応ができる十分なサポート体制を確立することだ。

 そして、高性能のコンテンツ&ライブラリーマネジメント用ソフトウェアを活用した、プラットフォーム化が可能なアーカイブ管理ソリューションを開発し、オプティカルディスク・アーカイブシステムの用途を、放送用途だけでなく一般企業のバックアップやDR(災害対策)、業種別システム製品の開発など、映像事業以外の分野にも拡大することだ。

 映像素材のメタデータやディスク情報を管理するデータベースサーバーにMySQLを採用したことで、アーカイブ管理の利便性を大幅に向上し、すべてをサーバーで管理するフルオンラインシステムにくらべ、保守費や消費電力などを低減できたという。MySQLの採用は「オラクル製品を使っているのであれば安心」とユーザーに納得してもらえ、「ソニーブランド」製品の市場競争力や信頼性を高めることにも寄与した。またオープンソースであるMySQLは、常に最新の情報や技術、ノウハウなどが世界中のコミュニティで公開されており情報収集が容易なため、MySQLに問題が発生してもユーザーへの迅速な対応が取れることも利点だ。

 映像以外の事業分野の製品に用途を拡大する場も、MySQLを採用したアーカイブ管理ソリューションをプラットフォーム化することで、迅速かつ柔軟な製品開発が可能な体制を確立できると同社では見ている。

機能面やコストパフォーマンスを考慮 MySQLは映像やディスク情報管理に最適

 オラクル製品を選択した理由をソニー株式会社 イメージング・プロダクツ&ソリューションセクター プロフェッショナル・ソリューション事業本部 システム・ソリューション事業部 ワークフロー開発部 担当部長 神田 健氏は次のように語る。

 「RDBMSとしての機能面、パフォーマンス、コスト面を考慮して検証した結果、MySQLは最大802.5テラバイトという映像などの素材のメタデータやディスク情報を管理するデータベースとして最適と判断しました」。

 コミュニティから得られる情報だけでなく、日本オラクルのサポートを受け、万全のユーザーサポート体制を構築できることも採用のポイントとなった。

 辨崎氏は「当初アーカイブシステムには、データベースを使わない仕様やNoSQL、オブジェクト指向データベースなども検討しましたが、使いやすさや組み込み性能を考慮してRDBMSを選択しました。そこで、商用からオープンソースまで、さまざまなRDBMSの機能面を評価し、次にパフォーマンスやコスト面などを比較しました。そのうえで、日本オラクルの強力なサポート体制もあわせて評価して、MySQLの採用を決めました」と語り、MySQLに信頼を寄せている。

P R O F I L E

ソニー株式会社
業  種:製造業
年間売上:7兆7673億円(2013年度・連結)
従業員数:140,900人(平成26年3月31日現在・連結)
営業収益:457億7,300万円(2014年3月期・連結)
おもな事業内容:テレビ、カメラ、オーディオ・ビデオ、半導体、電池、記録メディア、データ記録システム、放送用・業務用機器、メディカル関連機器などを手がける日本を代表するエレクトロニクス企業。

本事例の内容は2014年10月のものです

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