【スペシャルレポート】

ビジネスを加速するOracle Database In-Memoryオプション

Oracle Database In-Memoryオプションはアプリケーションに変更を加えることなくクエリを100倍、トランザクションを2倍に加速する
「データベース管理者は今後、データベースそのものの性能向上よりも、データベースをもっとビジネスに役立つものにすることに専念できます」
オラクル・コーポレーション 取締役会経営執行役会長 兼 CTO
ラリー・エリソン

 情報技術は絶えず進化している。メモリ価格が下落し続けているにもかかわらず、サーバーCPU、ネットワーク、メモリ速度は向上している。ハードウェアがさらに強化され、メモリの費用対効果が向上するにつれて、クラウドデータベースはますますビジネスに有用なものになりつつある。2013年にOracle Database 12cは新たなマルチテナント・アーキテクチャを導入したが、2014年6月10日にはオラクル・コーポレーション 取締役会経営執行役会長 兼 CTOのラリー・エリソンがOracle Database 12cに最新のイノベーションであるOracle Database In-Memoryオプションを導入すると発表した。発表イベントの席上、エリソンは「Oracle Database In-Memoryオプションは頻繁にアクセスするインメモリのすべてのデータとそのデータへのアクセスを基本的に瞬時に実行する能力」と説明した。

複合ワークロード

 データベースのロー(行)型フォーマットはアプリケーションのトランザクション処理に適しているが、分析クエリにはデータベースのカラム(列)型フォーマットのほうが適している。どちらのタイプの操作も犠牲にすることなく実行できたらどうだろうか。エリソンは次のように述べている。

 「Oracle Database In-Memoryオプションのイノベーションは、どちらの方法でもデータを保存できるようにしたことです。いずれもロー型フォーマットで、インメモリにカラム型フォーマットで保存することができます。Oracle Database 12cとOracle Database In-Memoryオプションを使えば、ロー型、カラム型フォーマットを同時にアクティブにしながらトランザクションの一貫性を維持することができます。企業はもはや、最適なトランザクション・パフォーマンスと高速分析を二者択一的に選択する必要がなくなりました」。

 Oracle Database In-Memoryオプションを使うことによって、クエリと分析の速度が向上するだけでなく、オンライン・トランザクション処理(OLTP)速度も向上する。「弊社のデータベースでトランザクション処理をおこなっているお客様が数多くいらっしゃいます。そのトランザクション処理を危険に陥れることはできません」とエリソンはいう。Oracle Database In-Memoryを使えばインデックスを削除することができるので、分析用インデックスのせいでこれまで遅かったOLTPの速度が2倍に向上するという。

最小のロスで最大の効果

 Oracle Database In-Memory を採用する企業は、自社のSQLコードやアプリケーションを変更する必要がないとエリソンは強調する。どのデータもアンロードまたはリロードする必要がなく、どの機能も制限を受けることはない。Oracle Database In-Memoryオプションを配備するには、企業はただメモリ容量を設定し、メモリに入れるテーブル(またはパーティション)を設定し、すでに必要がなくなった古いインデックスを削除するだけでよい。Oracle Database In-Memoryオプションも完全に透過的に配備できるのだ。「そのまますぐに動作します」とエリソンはいう。

 カラム型フォーマットはOracle Database In-Memoryオプションで新たに搭載された機能だが、Oracle Databaseのロー型フォーマットの機能は以前と変わらない。「操作方法は従来と同じです。ログイン、バックアップ、復元のどの作業もこれまでどおりです」とエリソンはいう。

 この新技術によってデータベース管理者の作業負荷が低減するだけでなく、より高いレベルの機能を実行することができるようになるとエリソンは見ている。「データベース管理者は今後、データベースそのものの性能向上よりも、データベースをもっとビジネスに役立つものにすることに専念できます」とエリソンはつけ加える。

堅牢な基盤

 Oracle Database In-MemoryオプションはOracleデータベース上に構築されている。つまり、IT関係者は、すでに実績のあるOracleデータベースの一部となるこのオプションに、それと同じ成熟度と信頼性を期待できるわけだ。ストレージ階層化、データベースのスケールアップとスケールアウト、リカバリ、統合セキュリティのためにオラクルが何十年もかけて開発した先進的な技術はすべてOracle Database In-Memoryオプションとともに透過的に動作する。

 ハードウェアにあわせて設計されたソフトウェアによってパフォーマンスはさらに向上する。エリソンは、Oracle Database In-Memoryオプションで設計システムを強化する方法について論じ、Oracle Database In-MemoryオプションとOracle Exadata Database Machine、およびSPARC M6-32の組み合わせとパフォーマンスについて語った。そして、ビッグメモリマシンのSPARC M6-32、32TB(テラバイト)メモリ、Oracle Database In-Memoryオプションの技術の統合は、ビジネスにおいてどのような意味があるかを説明。SPARC M6-32について次のように述べている。「ビジネス向けでは世界最速のコンピュータであり、自社のインメモリデータをすべてこれに格納することができます。あらゆる回答を瞬時に引き出すことができます」。

記憶に残る数字

オラクル・コーポレーション 取締役会経営執行役会長 兼CTO ラリー・エリソンは、2014年6月10日に開催されたOracle Database In-Memoryの発表イベントで次のように述べている。「カラムストアはキャッシュですから、アクティブデータすべてをインメモリに保持することができます。このため、インメモリにあるアクティブデータはすべてメモリ速度で動作します」。そのメモリ速度はどれくらいか? エリソンは有為なクエリ処理速度とその短縮化を実証したOracle DatabaseIn-Memoryオプションの実地検証におけるいくつかの例を示した。その結果の一部は表のとおり。

実用的なインメモリ


「完全なフォールトトレランスを備えたこのようなインメモリ・データベースはこれまでに例がありません」
オラクル・コーポレーション バイスプレジデント
ホアン・ロアイザ

 オラクル・コーポレーション バイスプレジデントのホアン・ロアイザはエリソンとともに、Oracle Database In-Memoryオプションを実行しているアプリケーション実演のステージに立った。ロアイザはまず、インデックスを作成する方法と、Oracle Database In-Memoryを使った方法の2とおりでクエリを実行して見せた。どちらの方法でもほぼ瞬時に結果が得られたが、Oracle Database In-Memoryオプションを使った方法では、どのクエリを実行するかを把握する必要も、インデックスをマッピングする必要もなかった。ロアイザは次のように説明する。「Oracle Database In-Memoryの特長の1つは、インデックスを作成する必要がないことです。クエリの内容をあらかじめ知っておく必要はありません。クエリの内容に関係なく、これらのデータをすべてOracle Database In-Memoryオプションのカラムストアに入れておくだけで、あらゆるクエリを迅速に実行します」。

 インメモリにあるデータはすべてOracle Database 12cの堅牢性と信頼性によって保護されていると、エリソンとロアイザは来場者にアピールする。「ノード全体で複製されたメモリ、完全なフォールトトレランスを備えたこのようなインメモリデータベースはこれまでに例がありません」とロアイザは語る。

 Oracle Database In-Memoryによって実現される速さで情報へのアクセスが可能になった企業は、従来とは異なる方法でビジネスをおこなうようになる。「これまでより頻繁にデータベース検索をおこなうようになり、より複雑なデータベース検索をするようになるでしょう」とエリソンは述べる。

 「究極のパフォーマンス、可用性、簡易性を兼ね備えたOracle Database In-Memoryオプションによって、分析クエリとビジネスの回答速度に差がつきます。それはまるで徒歩と飛行機くらい違います。これまで時間単位で答えを得ていたのが、これからは秒単位で取得できるほど差が生じます」(エリソン)

 エリソンはプレゼンテーションを次のようにしめくくった。「この情報をこれほど早く得られたことによって、皆さんはビジネスプロセスを変更するでしょう。これほど早くこの情報を再算出できる皆さんの会社こそ、真のリアルタイム企業となるでしょう」。

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