イノベーションを実現したITリーダーを表彰~2013 Oracle Excellence Awards~

オラクルのユーザーとパートナーは、テクノロジーで新しい時代を切り拓き、革新的なソリューションの開発や実装、新たなスタンダードとベストプラクティスの確立において、他社に先駆けた取組みをおこなっている。そうした取組みのなかで、ビジネス価値の向上を図っているユーザーとパートナーに贈られるOracle Excellence Awards。2013年は、リーダーシップ、テクノロジー、企業の事業継続性への取組み、データベース管理など9つの部門で表彰がおこなわれた。恒例のCIO of the Yearは、グローバルリーダーとして目覚ましい成果やビジョンを示した人物を表彰する部門。この賞を受賞された方々は、オラクルとの双方向の意見交換を促進するビジネス・パートナーシップの構築にも貢献しており、こうしたパートナーシップから、オラクルのテクノロジー、サービスなどに関する率直で意義深いフィードバックが生まれている。
CIO OF THE YEAR | JAPAN
全日本空輸株式会社
幸重 孝典氏

IT革新で、ビジネスを支える顧客満足度の向上を


 ビジネスを成功に導くためには、顧客満足度を絶えず追求し、競争の激化に対処しながら、コストを最小化しなければならない。しかも、現在の経済環境で航空会社を成功に導くとなると、これらすべての要素に加え、きわめて複雑な業務オペレーションとロジスティクスの管理も必要となる。このような難しい状況下でも、全日本空輸株式会社(以下、ANA)は、売上げ、利益ともに、着実に伸ばしている。その一翼を担っているのが、オラクルのテクノロジーを基盤とした新しいITシステムだ。

 「当社のビジネスの成長に、ITは不可欠です。航空機の運航管理システムと座席予約システムは、航空会社のインフラの中核となる要素だからです」と、ANAの上席執行役員で業務プロセス改革室長を務める幸重 孝典氏は話す。同氏は、CIO of the Year - Japanの受賞者だ。

 ANAはこの数年で、旧来のメインフレームから、オラクルのテクノロジーを利用したオープンシステムへの移行を進めてきた。たとえば基幹系の発券システムは、メインフレームから、Oracleデータベース、Oracle WebLogic Server、Oracle SOA Suite、Oracle Service Busを利用したx86環境に移行した。これにより、中核となるシステムへのグローバルなアクセスを実現しながら、管理コストを大幅に削減できた。国内線向けのオンプレミスの発券システムは2013年2月に稼動。現在は、国際線向けのクラウドベースのシステム開発を進めている。

 「チケット発券は基幹系においてミッションクリティカルな機能であることから、常に堅実なアプローチで臨みました。たとえ時間がかかったとしてもです。このことが、新システムへの移行を円滑に進めるうえで、重要な役割を果たしたと思っています」と幸重氏は話す。

オラクルとの継続的なパートナーシップが、ANAのカスタマー・エクスペリエンスを変革し続ける力となってくれることを期待しています

 国内線の発券システムは問題なく稼動を始めたものの、完全に懸念が払拭されたわけではなかった。需要がピークを迎える大型連休などの繁忙期にも、システムが対応できるかどうかという不安があったからだ。「結局、心配は杞憂に終わりました。これまでのところ、繁忙期も含めて、新システムでトラブルはまったく起きていません」と同氏は話す。

 オラクルのテクノロジーを利用した新システムによって実現されたのは、トップレベルのパフォーマンスだけではない。変更を加えたり新たなアプリケーションを導入したりする際のリードタイムも、メインフレームの旧システムと比較して大幅に短縮されたのだ。これによりANAは、市場ニーズの変化に応える新サービスを迅速に展開できるようになった。

 幸重氏のチームは、ANAのカスタマー・エクスペリエンスを変革する取組みにも着手し、Oracle RightNow Cloud Serviceを導入した。

 「お客様のニーズの変化が、ビジネスの世界に大きな変化をもたらす時代になりました」と幸重氏。「当社は、お客様がモバイルやソーシャルメディアをどのように利用しているかを注視しています。そして、オラクルとの継続的なパートナーシップが、ANAのカスタマー・エクスペリエンスを変革し続け、今後のビジネス課題を乗り越える力になってくれることを期待しています」(幸重氏)。

CIO OF THE YEAR | ASIA PACIFIC
バーティ・エンタープライズ
ジャイ・メノン氏

顧客中心、成長、事業拡大をオラクルのソリューションで実現


 世界有数の通信事業者バーティ・エアテルは、2億8,000万の加入者と顧客企業を支える新システム導入に際し、技術パートナーの支援を求めた。

 多種多様なサービスを展開する同社は、堅牢で、拡張性と柔軟性に優れたITプラットフォームを必要としていた。ユーザーの期待に積極的に応えられるITインフラを構築するために同社はテクノロジーへの投資に注力しており、専門のITパートナーのサポートを得て10年にわたるロードマップを導入している。そうしたITパートナーの1社、オラクルの支援を受けて、同社はCRM、カスタマー・エクスペリエンス、ERPのシステムを統合した。

 「オラクルは当社の推奨技術パートナーで、その対象範囲は、ユーザー、工場、エンタープライズという3つの重要な側面に及びます」と、ニューデリーに本社を置く複合企業体バーティ・エンタープライズのグループCIOであり、CIO of the Year - Asia Pacificを受賞したジャイ・メノン氏は話す。グループ傘下には保険からスーパーまであらゆる業種の企業がある。バーティ・エアテルはそのなかでも最大規模で、ユーザーはアジアとアフリカの20カ国にまたがる。

 同社のような大規模で活動的な企業では、スピード感と信頼性の両方が重要だ。「オラクルは堅牢な製品を提供する一方、柔軟性・カスタマイズ性向上の取組みも継続しています。これは当社にとってきわめて重要です」とメノン氏は話す。

オラクルは、当社のビジネス全般において重要な役割を果たしています

 バーティ・エアテルには3つの重要なビジネス課題がある。顧客中心の姿勢を強化し、一人ひとりのニーズに的確に応えること。モバイルデータを中心にモバイル事業を拡大し続けること。そして、事業の対象地域を広げ、各国の国内市場を統合して市場をリードすることだ。

 「オラクルは、当社のビジネス全般において重要な役割を果たしています。たとえばCRMは、サービス業務を支え、接客業務の充足を図るうえで不可欠です」(メノン氏)。

 CIOとしての仕事が実を結ぶためには、優れたパートナーシップが重要だとメノン氏は考えている。こと通信のように変化が速い市場では、未来を予測することは容易ではない。しかしメノン氏は、バーティ・エアテルがオラクルとの長期的なITパートナーシップに投資したことはよい決断だったと確信しており、これによって今後の成長の可能性が広がると考えている。

 「当社が利用するテクノロジーに対しオラクルがどれほどの投資をおこなっているかを考えると、オラクルのテクノロジー・ロードマップを基盤として今後のIT計画を定めることに不安はありません。オラクルとのパートナーシップがあれば、当社の未来は安泰です」(メノン氏)。

CIO OF THE YEAR | LATIN AMERICA
ナチュラ
アジェノール・レオン氏

顧客関係の醸成とビジネスの成長を支えるテクノロジー


 32億ドル以上の売上高を誇る、ブラジル最大の化粧品・美容関連商品メーカー、ナチュラは、ビジネスを成長させる道筋は心得ている。だが、将来にわたる成長を支える柔軟なITインフラの構築にあたっては、オラクルに協力を要請することにした。

 「オラクルのソリューションによって、ビジネスの成長に対応するために必要な俊敏性と拡張性が格段に強化されました」と、CIO of the Year - Latin Americaを受賞した、同社のデジタルテクノロジー担当バイスプレジデントを務めるアジェノール・レオン氏は話す。

 ナチュラは直接販売でもその名を知られる企業だ。社員数は約7,000人に上り、製品の販売をおこなうコンサルタントは150万人以上在籍している。

 同社は事業規模の成長に合わせて生産性を高め、イノベーションを実現し、サービスレベルを向上させ続けなければならない。テクノロジーを賢く活用することが、こうしたビジネス目標の達成につながると同社は考えている。

 「事業の基盤となっているのが、販売員とお客様の関係です。したがって、テクノロジーを活用して人と人とをつなぐことが、ビジネス発展の原動力となります。販売員とお客様の関係を理解し、先進的な商品やサービスを提供することが可能になるのです」とレオン氏は話す。その実現のために同社は、オラクルのさまざまなハードウェアとソフトウェアを活用している。

テクノロジーを活用して人と人とをつなぐことが、ビジネス発展の原動力となります

 「オラクルのテクノロジーは、当社のインフラのなかで重要な役割を果たしています。ビジネス価値を高めるソリューションでリードしていくためのスピードを提供してくれるのが、オラクル製品なのです」と同氏は話す。

 ソーシャルや商取引に関するソリューションを迅速に導入できたことも、その一例だ。「Oracle WebCenter SitesやクラウドのOracle ATG Web Commerceによって、新しい関係の構築や電子商取引のポータルの立ち上げを迅速におこなうことができました。ビジネスの成長と変革を支える存在として、オラクル製品には信頼を寄せています。オラクル製品の活用によって、俊敏性、信頼性、拡張性を備えたITソリューションの提供が可能になったのです」(レオン氏)。

 ナチュラにとって最適なソリューションは、テクノロジーとサービスが融合したものだ。「オラクルのソリューションは、アーキテクチャ、拡張性、安定性、堅牢性において優れているだけでなく、オンプレミスとSaaS(Software as a Service)の両方の選択肢があるという点においても、まさにうってつけなのです」とレオン氏は話す。

CIO OF THE YEAR | EUROPE, MIDDLE EAST, AND AFRICA
エニ
ジャンルイジ・カステッリ氏

大手エネルギー企業の未来を拓くIT革命


 3年前、イタリアの大手エネルギー企業エニは、ビジネス目標を達成するために、より積極的にITを強化することが必要だと考えた。7,000台の物理サーバー、5万4,000個のCPU、数百種類の雑多なアプリケーションを利用していた同社は、管理が容易で、より高い効率性、障害回復力、柔軟性を備えた、ハードウェアとソフトウェアのアーキテクチャを求めていた。また、多種多様な事業分野にわたり今後の成長を実現できるような施策も必要だった。

 そこで同社のCIOは、大きな一手を打つことに決めた。「必要としていたのは、ITの進化ではありません。革命だったのです」と、エニのエグゼクティブ・バイスプレジデントでCIOの、ジャンルイジ・カステッリ氏は話す。

 その決断が、CIO of the Year - Europe, Middle East, and Africaの受賞につながった。同氏のチームは、総額1億6,000万ユーロに及ぶIT変革のプログラムに着手し、取組みを進めている。そしてITインフラを、新たに立ち上げた統合データセンターのエネルギー効率に優れた7,000台のブレードサーバーとクラウドベースのIaaS(Infrastructure as a Service)プラットフォームと、そこで稼動する統合アプリケーションへと刷新した。その基盤となっているのが、オラクルのソリューションだ。

オラクルのソリューションは当社で広く浸透しており、まさに業務の屋台骨になっています

 大規模企業がITを完全に刷新するのは容易ではない。しかもエニは、総合エネルギー企業として世界屈指の規模を誇る。90カ国で事業を展開。7万8,000人の社員を擁し、年間売上高は1,100億ユーロを超える。

 新しいITアーキテクチャとアプリケーションの導入後ほどなくして、同社は大幅なコスト削減効果を得ることになる。「アプリケーション管理、ライセンス費用、運用など、年間で約3,000万ユーロに上ります」とカステッリ氏は話す。

 エニのIT変革は、単なる技術的なプロジェクトではない。成功するためには、全社を挙げて完全に企業文化を転換することが必要だった。ITのあり方を変える取組みを統括する同氏は、業務部門とIT部門を分断していた従来の考え方を捨てて関係性を見直し、ビジネス成果を達成する責任を等しく負うという考え方に変える役割を担っている。

 IT変革を成功へと導くうえで重要な鍵となったのが、オラクルとの緊密なパートナーシップだ。「最善の結果を得られるよう、オラクルからはさまざまなレベルで常に積極的な協力を得ることができました」とカステッリ氏は話す。「オラクル製品が、目標達成の原動力になりました。オラクルのソリューションは当社で広く浸透しており、まさに業務の屋台骨になっています」(カステッリ氏)。

CIO OF THE YEAR | NORTH AMERICA
シュナイダー・ナショナル
ジュディス・レムケ氏

IT変革でビジネスの成長を加速


 「車を走らせたままでタイヤを交換することはできない」という諺がある。だが、運送・物流大手のシュナイダー・ナショナルのビジネス改革は、適切なパートナーシップがあれば、まさにそれを実現できることを実証した。

 「社内やトラック内で利用していたハードウェアとソフトウェアのリプレースや刷新を、1つ残らずおこないました。これまでビジネスを動かしていたシステムは、20年以上も前のものだったためです」と、CIO of the Year - North Americaを受賞した、同社のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼CIO、ジュディス・レムケ氏は話す。「現在のシステムはすべて、オラクルのテクノロジーがその中核にあります。20年来のシステムを最新鋭のソリューションに移行できたのは、オラクルのサポートがあったからこそです」。

 シュナイダー・ナショナルは米大手の運送・物流企業で、年商は約35億ドル。78年前の設立当時は、1人の男性が1台のトラックで始めた事業だったが、現在では1万台近いトラックと4万4,000台のトレーラー/コンテナを有する巨大な組織へと成長し、世界中の顧客に運送と物流のサービスを提供している。

 同社は最近、6年に及ぶ業務改革を完遂。事業そのものからその運営方法に至るまで、あらゆる部分にメスを入れ、改革した。老朽化が進み柔軟性に問題があったアプリケーションやITシステムをすべて、オラクルのソリューションに支えられた新たな社内インフラとモバイルインフラへ置き換えた。同時に、特定地域、全国それぞれを対象としたサービスも変革し、サービス対象の業種、および顧客の拡充を図るとともに、社内の再編もおこなった。

オラクルをベースとしたインフラによって、効果的な拡大と発展が可能な態勢が整いました

 業務の中核を成す運行管理システムを再構築するために、オラクルのテクノロジーを利用した。システム全体の稼動には6年の歳月と2億5,000万ドルを要したが、投資回収はそれよりはるかに短期間で済んだ。「導入後最初の1年間で元が取れました」とレムケ氏は話す。

 新しいソリューションは、費用対効果に優れているだけでなく、今後の成長の基盤にもなる。「新しいインフラによって、効果的な拡大と発展が可能な態勢が整いました。今後は思いどおりの拡張が可能です。かつてない柔軟性を手にすることができました」(同氏)。

 成功の大きな要因は、オラクルとの緊密な関係にある。「配送管理システムのカットオーバーの際に問題が生じたのですが、オラクルのスタッフも現場にいたため、すぐに解決できました。最終的には、かけた費用に見合うシステムとなりました」(レムケ氏)。

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