【ブラザー工業株式会社】新Webサイトのオペレーション効率と顧客目線の品質向上を支えるOracle WebCenter


新Webサイトのオペレーション効率と顧客目線の品質向上を支えるOracle WebCenter

ブラザー工業株式会社(以下、ブラザー工業)がWebサイトを立ち上げてから20年近くが経過した。この間コンテンツは大幅に拡充され、ユーザビリティも向上した。そして現在、Webサイトのさらなる進化を目指して、2012年から大がかりなリニューアルが進行中だ。そのためのシステムとして採用されているのがOracle WebCenterである。一定のガバナンスと運用の効率性を保ちながら、高品質のWebサイトをグローバルで展開する。同社のWebサイトは、その歩みを着実に進めている。

ブラザー工業株式会社
コーポレートコミュニケーション部
コミュニケーショングループ
Web・企画管理チーム
チーム・マネジャー
佐々木 泰幸

ブラザー工業株式会社
コーポレートコミュニケーション部
コミュニケーショングループ
Web・企画管理チーム
伊藤 久美子

独自開発のCMSからパッケージ製品の導入へ

 プリンターや複合機といった情報通信機器、ミシン、および工作機械などの事業を世界規模で展開するブラザー工業。同社は海外事業や新規事業の強化などによって、グローバルでの成長を追求し続けている。この点において、営業部門やコールセンターと並ぶ顧客接点として重要な役割を担っているのがWebサイトだ。既存顧客や潜在顧客に対して、正確でわかりやすい情報を、タイムリーに提供しなければならない。

 同社がWebサイトを立ち上げたのは20年近く前のこと。以降世界各地の現地法人が相次いでWebサイトを開設し、グローバルで情報を提供する仕組みができあがった。しかしその一方で、次第に課題も目立つようになったという。ブラザー工業 コーポレートコミュニケーション部 コミュニケーショングループ Web・企画管理チーム 伊藤 久美子氏は次のように説明する。「当時はCMS(*1)を独自開発し、コンテンツを管理していました。Webサイトに関する基準やルールは未整備で、各国の担当者がそれぞれの思い入れでコンテンツを作成していました。そこで、経営トップからの指示で当社グループとしての統一感を持たせる方向に舵を切りました」。

 こうして、2005年から2007年にかけてWebサイトのリニューアルが実施された。同社 コーポレートコミュニケーション部 コミュニケーショングループ Web・企画管理チームでチーム・マネジャーを務める佐々木 泰幸氏は、リニューアルプロジェクトのおもな目的について、次のように語る。「ブランドイメージとユーザビリティの向上。そして、多くのユーザーにWebサイトを訪問してもらうことです。こうしたゴールを定めたうえで、Webサイトに関するガイドラインも策定しました」。

 Webサイトを支えるシステムとしては、新たにパッケージ製品のCMSの導入も検討されたという。「スクラッチ開発のシステムは改修や運用のコストが高くなるので、パッケージ製品に切り替えようと思いました」(同氏)。

 同社は複数の選択肢のなかから、Oracle WebCenterを採用した。「当社におけるコンテンツオーナーは各事業部門で、それぞれの部門がコンテンツを制作、公開しています。この方法に合っている点、使い勝手、機能などを総合的に判断した結果です」と伊藤氏は振り返る。

目指したのは顧客目線の品質向上とオペレーション効率の向上

 2005年以降、Webサイトは刷新されたが、時間の経過とともに次の課題が浮かび上がってきた。Webの世界の動きは激しい。新技術を活用して、提供価値を高めたいという思いが膨らむのは、自然なことだ。

 そこで、2011年から12年にかけて、新しいWebサイトのコンセプトや戦略の策定がおこなわれた。大きな方針は、顧客目線の品質向上と、オペレーション効率の高いWebサイトをグローバルで実現すること。日本、米州、欧州、亜州、中国という世界5極体制でコンテンツを作成する体制と、社内グローバル規程というガイドラインによるガバナンス確立を実現した。

 この方針に沿って、日本におけるWebサイトの第2次リニューアルが実施された。その具体的な方向性は、「Web来訪者のニーズに合った効果的な訴求」「ビジネス貢献の可視化」などである。たとえば、さまざまなメーカーの商品をWebサイトで比較検討するユーザーに対して、コストパフォーマンスの良さなどの強みを効果的にアピールするための仕組みを整える。その際には、コンテンツ配置の改善、スペック情報の効果的な表示などが欠かせない。あるいは、Webサイトの効果を可視化することで、PDCAサイクルを確立し継続的な改善が可能になる。こうした施策を実現するシステムとして、同社は引き続きOracle WebCenterを採用。2012年6月に第1弾のリニューアルが実施され、製品カテゴリーごとに順次公開される。2013年中には、全カテゴリーのコンテンツが刷新される予定だ。

ガバナンスを保ちつつ効率的なオペレーションを実現

 第2次リニューアル最大の効果は、オペレーションの効率性向上だ。

 「コンテンツが制作された後、ステージングサイトで内容がチェックされ、公開されます。ステージングサイトへのアップまでにかかっていた時間は、Oracle WebCenterによって大幅に短縮されました」と伊藤氏は語る。

 今回のシステム導入に際しては、これまで増加傾向にあったテンプレートの削減もおこなわれた。これも、オペレーションの効率性向上において効果があったという。ページデザインのベースは従来50〜60ほどあったが、これを半減させた。一定の統一感とブランドイメージを維持しつつ、効率的なコンテンツづくりをおこなうための工夫である。

 ビジネス貢献を可視化するユーザーのトラッキング分析も導入した。購入者は同社のWebサイトでユーザー登録をおこなうが、過去の履歴をさかのぼり、購入者が同社のどのWebページをチェックしたのかを調べることが可能になったという。こうした情報がWebサイトの改善に反映される。

 立ち上げから20年近くを経て、ブラザー工業のWebサイトはめざましい進化を遂げた。日本語サイトのbrother.co.jpと英語サイトのbrother.comを合わせると、総ページ数は8,600。1日あたりのページビューは前者が14万、後者が10万に達するという(*2)。2013年初めからは、スマートフォン対応のコンテンツ提供もスタートする予定だ。

 さらなる進化に向けて歩み始めたブラザー工業のWebサイト。オラクルは今後も、その歩みを強力に支援していく。

*1 コンテンツ・マネジメント・システム。Webコンテンツの構成要素を体系的に管理し、必要な処理をおこなうシステム
*2 2012年1~12月の平均。ブラザー工業調べ

P R O F I L E

ブラザー工業株式会社
業  種:製造業
資本金:192億900万円(2012年3月31日現在)
従業員数:31,314人(連結)、3,779人(単独)(2012年3月31日現在)
売 上 高:4,974億円(連結)(2011年度)
おもな事業内容:複合機やプリンターをはじめとする、プリンティング・アンド・ソリューションズ事業が最大の柱。このほかに、家庭用ミシンなどのパーソナル・アンド・ホーム事業、工業用ミシンや工作機械などを扱うマシナリー・アンド・ソリューション事業、業務用通信カラオケシステムなどのネットワーク・アンド・コンテンツ事業に加え、新規事業としてWeb会議システムなども提供している。

(本事例の内容は2013年1月のものです)

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