包括的なPaaS環境の提供によりシステムのモダナイゼーションを実現
~Oracle Cloud Platformを国内で提供開始~

グローバル規模でクラウド領域でのビジネスを急加速させているオラクル。日本国内においても「VISION 2020」のもと、2020年までに「No.1クラウドカンパニー」となることを目標に取り組みを推進している。2015年4月9日、オラクルは「Oracle Cloud Platform」の国内での提供開始を発表。包括的なPaaS環境を提供するこのプラットフォームを活用することで企業は、既存システムを容易にモダナイゼーションできる。あわせてオラクルは、各種支援プログラムの拡充にも注力。技術者育成などトータルな側面から顧客のクラウド活用を強力に支援していこうとしている。

日本オラクル株式会社
取締役 代表執行役社長 兼 CEO
杉原 博茂

日本オラクル株式会社
副社長 執行役員 データベース事業統括
三澤 智光

日本オラクル株式会社
執行役員 CEOオフィス クラウド事業戦略室
高橋 正登

アプリケーションの移行によりモダナイゼーションを実現

 2020年までに「No.1クラウドカンパニー」となることを目標に、クラウド領域でのビジネス強化を急加速させているオラクル。同社が今回、満を持して国内市場に投入したのが「Oracle Cloud Platform」だ。

 Oracle Cloud Platformは、業界で最も包括的なPaaS(Platform as a Service)環境を提供し、まずは「Oracle Database」をクラウドで提供する「Oracle Database Cloud Service」、Oracle WebLogic Serverに基づくアプリケーション実行基盤を提供する「Oracle Java Cloud Service」をはじめ、「Oracle Developer Cloud Service」「Oracle Documents Cloud Service」「Oracle Business Intelligence Cloud Service」といった5つのコンポーネントを提供。「今後も、ビッグデータやIoT関連のコンポーネントなどを順次追加。サービスのラインアップを拡充していくことになります」と日本オラクルの杉原博茂は語る。

 このOracle Cloud Platformに限らず、クラウド分野におけるオラクルのスタンスはきわめて明快だ。それは、オンプレミス、パブリッククラウドを問わず、すべての製品・サービスを同じアーキテクチャで提供していくということである。そうしたコンセプトによりオラクルでは、これまで企業がオラクルのデータベースやOracle WebLogic Serverをベースに構築してきた既存のシステム資産を、クラウドの時代においても確実に保護していくという意向を明確に表明しているわけだ。

 「例えば、Oracle Cloud Platformにはモバイル活用のための機能やビジネスインテリジェンスの機能が装備されていますが、お客様が現在オンプレミス環境で運用しているアプリケーションをこのPaaS上にそのまま移行するだけで利用できるようになります。つまり、“真のモダナイゼーション”が実現できるわけです」と日本オラクルの三澤智光は説明する。

 加えて重要なのが、そうしたオラクルの提供するアーキテクチャが、あくまでも業界の標準技術をベースとしていることだ。このことはクラウド環境における技術者リソースの確保という観点でも、特筆すべきポイントとなる。これについて三澤は「Oracle Cloud Platformは、膨大な開発者コミュニティを有するJavaやSQLなど、技術者がこれまで慣れ親しんできたスキルをそのままクラウド開発に生かしていただけます。この点もオラクルならではの大きなアドバンテージといえます」と強調する。

 すでにオラクルでは、SaaSの領域においてもERP(統合基幹業務システム)やHCM(人材育成システム)、CX(カスタマー・エクスペリエンス・ソリューション)など594種類にものぼるサービス群を提供しているが、これらアプリケーションもすべてOracle Cloud Platformを基盤に構築されている。したがって、オラクルのSaaSを利用しているユーザーが仮に何がしかのカスタムな機能を付け加えたいといった場合にも、JavaやSQLという最も普及している標準的な技術でアドオン開発を行い、対応することが可能となっている。「そうした意味では、Oracle Cloud PlatformはオラクルのSaaSの優位性にもつながっているわけです」と三澤はいう。

クラウドの効果的な活用に向けた各種支援策をさまざまな側面で展開

 一方、オラクルは、ユーザーやパートナー各社がこのOracle Cloud Platformをより効果的に活用していくためのプログラムの拡充も進めている。例えば、クラウドの環境に適合した技術者の育成支援もその1つだ。「これに関しては、すでに24万人の取得者を数える技術者認定制度ORACLE MASTERの有資格者を中心にトレーニングを展開。今後、半年くらいの間に1万人以上のクラウド技術者育成を目指しています」と日本オラクルの高橋正登は語る。

 さらに、そうした取り組みと並行して、ORACLE MASTERの延長線上に、Oracle Cloud Platformにかかわる技術者認定制度も新設予定。従来提供してきたOracle Universityが提供する集合研修向けコンテンツやオンラインコンテンツなどの拡充も図っている。「このようにオラクルでは、既存のシステム資産だけではなく、人的資産についてのクラウド環境へのマイグレーションも強力に支援していきます」と高橋は語る。

 また、オラクルでは以前から、オラクル技術を検証するための環境として、Oracle Solution Centerを設置し、顧客やパートナーに提供してきたが、同センターにハイブリッドクラウドの検証が行えるような環境を新たに用意。そこに、ユーザーやパートナーが、自前のプライベートクラウドやオンプレミスの環境を持ち込み、オラクルのパブリッククラウドとセキュアなネットワークで接続された環境で、ハイブリッドクラウドを構築し、各種テストを実施していけるようなサービスの提供もスタートさせている。

 「そのほかにも、クラウド領域で協業していただくパートナー様に向けた各種プログラムも用意。契約や技術者教育、営業といった各側面でパートナー様を支援し、ベネフィットを提供していきます」と高橋は語る。

 以上のように、Oracle Cloud Platformはオラクルの提唱するクラウドの世界を国内で加速させていくうえでの強力なエンジンとして期待されるわけだが、オラクルは今回の発表に合わせて日本国内にデータセンターを新設することを表明。国内市場の顧客に対し、サービス利用にかかわる、より大きな安心感を提供していくことになる。

 最後に杉原は「オラクルがこれまで30年間、国内において築き上げてきたパートナー様とのリレーションをさらに強固なものとしながら、お客様の既存資産を確実に未来へと継承していくためのお手伝いをしていきたいと考えます」と力強く語った。

ページの先頭へ