【三菱東京UFJ銀行】災害対策サイトへの勘定系の全バッチデータを StorageTek VSMの機能を利用したデータ伝送で サービスレベルの向上とコスト削減を実現


災害対策サイトへの勘定系の全バッチデータを StorageTek VSMの機能を利用したデータ伝送で サービスレベルの向上とコスト削減を実現

顧客口座数4,000万を抱える株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、三菱東京UFJ銀行)では、蓄積されるデータも膨大だ。そうしたデータの災害対策サイトへの移送をトラック搬送からネットワークを利用したデータ伝送へ切り替え、災害対策を高度化する。そのために三菱東京UFJ銀行が選択したのが、オラクルのメインフレーム仮想テープ・ソリューション「StorageTek Virtual Storage Manager System(以下、StorageTek VSM)」だ。

大容量を低コストで保存できるStorageTek製品を長年利用


株式会社三菱東京UFJ銀行
システム部 ITサービス室長
兼 多摩ビジネスセンター所長
丸山 俊二

 「当行のデータセンターでは数百のシステムが動き、顧客口座数も約4,000万に上ります。その大量のトランザクションを安定的に処理するシステム基盤として、メインフレームを採用しています」と、三菱東京UFJ銀行 システム部 ITサービス室長 兼 多摩ビジネスセンター所長の丸山 俊二氏は話す。

 同行では、そうしたシステムが生成したデータの保管に、磁気ディスクと磁気テープを併用している。磁気テープ・ソリューションには、1988年にStorageTek製品を採用して以来、StorageTekブランドの磁気テープドライブ、テープライブラリ、仮想テープライブラリを利用してきた。

 可搬性があり、ビットあたりのコストが低く、大量データを長期保存できる磁気テープは、災害対策の観点からも重要な存在だ。「これまで災害対策の一環として、バッチデータの外部施設への移送を磁気テープのトラック搬送でおこなってきました。その際、処理時間や処理負荷の観点から必要不可欠なデータに絞っての移送になっていたほか、現物テープ移送に伴うオペレータの作業負荷も課題となっていました。また、3.11の東日本大震災を受け被災後の業務再開時間短縮ニーズも高まってきました」(丸山氏)。

全バッチデータのネットワーク伝送で災害対策を高度化する

 2012年2月、こうした課題を解決するためのプロジェクトがスタートした。「東京三菱銀行とUFJ銀行の合併統合を受け、データセンターをメインサイトと災害対策サイトへ統合集約する体制へと、移行が進みました。その一環として、国内向けの預金・為替・融資・外為システムの移送対象データを全バッチデータへと拡大し、トラック搬送からネットワークを利用したデータ伝送へ切り替えることにしました」(丸山氏)。


株式会社三菱東京UFJ銀行
システム部 ITサービス室
運用管理グループ 次長
阿部 博文

 「RTO(目標復旧時間)の短縮と、磁気テープのトラック搬送にかかる作業負荷削減が最優先の要件でした。複数の製品を検討したうえで長年の利用実績を評価し、オラクルのStorageTek VSMに搭載されている、IPネットワークでのデータ転送が可能なCross-TapePlex Replication(以下、CTR)機能を使うことにしました」と話すのは、三菱東京UFJ銀行 システム部 ITサービス室 運用管理グループ 次長の阿部 博文氏だ。

 全体の構成について、三菱東京UFJ銀行 システム部 ITサービス室 運用管理グループ システム管理チーム チームリーダー 本多 弘氏は「メインサイトで運用していたStorageTek VSMとテープライブラリ・システムのStorageTek SL8500 Tape Libraryに加え、新たに構築する災害対策サイトにもStorageTek VSM、StorageTek Virtual Library Extension(以下、StorageTec VLE)、StorageTek SL8500を導入することにしました」と説明する。センター間の回線は、ギガビット/秒の光ケーブルを用意して2つのセンター間を接続。「各システムの磁気テープマウント回数とデータ容量をもとに必要な帯域幅を計算した結果」(三菱東京UFJ銀行 システム部 ITサービス室 調査役 山口 修司氏)だという。


株式会社三菱東京UFJ銀行
システム部 ITサービス室
調査役
山口 修司

 採用にあたっては、「同様の構成で先行導入されている米国企業の事例をオラクルから紹介いただき、テストや移行の考慮点などを直接確認しました。また、プロジェクト進行中には日本オラクル、およびオラクル・コーポレーションとの定期的な技術ミーティングも実施しました」と本多氏は話す。

ビジネス面の導入効果も確認 今後は適用範囲を拡大していく

 2拠点の環境が整ったのは2013年1月のこと。最初の5カ月間は従来と同じ必要最低限のデータだけを伝送する検証期間とし、問題がないことを確認できた2013年6月から全バッチデータを対象とした本稼動を開始した。


株式会社三菱東京UFJ銀行
システム部 ITサービス室
運用管理グループ
システム管理チーム チームリーダー
本多 弘

 阿部氏は、本稼動によるビジネス面の導入効果について、「CTRのデータ伝送機能によって災害発生時のバッチ処理のRTOは短縮され、有事の際の顧客サービスについてサービスレベルを高められました」と話す。コスト面では、トラック搬送の廃止による効果が大きい。「毎日約4時間かかっていた磁気テープの搬送に必要な作業が全廃され、スタッフの負荷は大幅に削減されました。また、テープの破損や読取りミスなどのリスクもなくなりました」(本多氏)。

 プロジェクトの成功を受けて、三菱東京UFJ銀行では、ほかのシステムへの適用も検討している。「まずは海外システムへの適用を計画中ですが、災害対策の高度化を進めるのであれば、勘定系以外のシステムにも適用していく必要があるのは確かです。業務の重要度を測りながら、見直しと増強を順次進めていく予定です」と丸山氏。

 三菱東京UFJ銀行の災害対策にとって欠かせない、メインフレームで利用できる大容量・高性能・低コストの仮想テープ・ソリューション。オラクルのStorageTekシリーズのさらなる進化に、大きな期待が寄せられている。

P R O F I L E

株式会社三菱東京UFJ銀行
業  種:銀行業
従業員数:3万6,499人(2013年3月末現在、単体)
資本金 :1兆7,119億5,800万円(2013年3月末現在、単体)
総資産 :169兆3,051億2,500万円(2013年3月末現在、単体)
おもな事業内容:東京三菱銀行とUFJ銀行の合併によって、2006年1月に誕生。三菱UFJフィナンシャル・グループ内で、個人・法人の両者に対して、預金・為替・融資などの金融サービスを提供する役割を担っている。「世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループ」という同グループの中長期目標に従い、日本だけでなくアジアや世界でも選ばれる銀行となることを目指してビジネスを展開中。

本事例の内容は2014年2月のものです

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